7月28日(日)午前3時31分ごろ、関東から東北までの広い範囲で震度3以上の地震が有りました。
地震の規模はM6.5で震源の深さは約420㎞と言われていますが、
今回の地震、震源地が三重県南東沖なのです。
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異常震域
今回の地震で起こったのは異常震域と言う現象で、震源地と実際に揺れた場所が大きく離れていると言うのが特徴です。
この異常震域には、地盤が弱い地域で起こるものと、マントルやプレートが原因になるものの2種類があり、
今回の異常震域は後者のマントルやプレートが原因となったものとなります。
地震の異常震域はどのようにして起こるのか?
今回の異常震域はある意味昔の船などで使われていた伝声管に近いイメージが有ります。
ちなみに伝声管というのは
こんなのです。
パイプを使って離れたところに効率よく声を届ける為の道具の事ですが、
今回の異常震域についてもこれと同じように、地震を伝えやすい地質(プレート)を伝わって
遠くまで揺れを伝えてしまった事に有ります。
異常震域のメカニズム
今回の異常震域を引き起こした地震は、非常に深い場所で発生する深発地震と呼ばれるものです。
通常の地震は震源の深さが10㎞~40㎞程度とされていますが、
今回の地震の震源の深さはそれよりもはるかに深い420㎞、
太平洋プレートが沈み込んだ先で起きた事が原因の様です。
プレート配置図
この図を見て貰うと分かり易いと思いますが、フィリピン海プレートの下に入り込んだ太平洋プレート付近で地震が発生
その後太平洋プレートから北アメリカプレート、フィリピン海プレートに地震が伝わり、異常震域を引き起こした。
というわけです。
この図を見てみると、地震を観測した地域が北アメリカプレートの上に載っている事がわかるかと思います。
また、発生源となるプレートの違いから、今回の地震は南海トラフ地震との関係はないとみなされているようです。