最近高齢者による運転事故が大きく報道される様になりました。
即座の反応や判断が必要とされる車の運転ですが、
歳を重ねるごとにそれらの対応が難しくなってくるのは避けられないようです。
最近特に高齢者の車の運転を問題視するような報道が目立ちますが、
この手の事故はつい最近問題になったわけではなく、
既に数年前から問題視されている案件の1つではあります。
そういう背景もあり、近年では自動車免許の自主返納を行う方が増えて来ています。
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免許返納者数は年々増加
免許返納の統計を見てみると以下の様になります。
年 | 高齢者(65歳以上)の免許証返納件数 |
2005 | 17,410 |
2006 | 21,374 |
2007 | 18,149 |
2008 | 28,097 |
2009 | 49,251 |
2010 | 63,159 |
2011 | 69,805 |
2012 | 111,852 |
2013 | 131,595 |
2014 | 197,552 |
2015 | 270,159 |
※出典:国土交通省より
65歳以上の免許証返納件数(グラフ)
こうしてみるとよくわかりますが、2011年を境に高齢者と言われる年齢の免許の返納者数が急増しています。
しかし、免許返納率のデータを見てみると、75歳以上の免許返納率は4.71%と低く、
65歳以上の免許返納率も2.23%と、まだまだ返納に踏み切れない人が多くいる事がうかがえます。
※出典:ニッセイ基礎研究所、高齢者による運転免許返納率の都道府県差より
また、免許返納率は都道府県別でも大きく差が有り、
地域によっては車が無ければ生活が出来ないと言う場所もある事から、
運転に不安が有り免許返納したいが、生活の為に免許返納が出来ない場合もあるようです。
免許証=身分証明書だから免許返納すると身分証明書がなくなるので困る
免許証は身分証明書としての機能もあり、普段車を運転しない人にとっては、
そちらの機能のが重要なのではないかと思います。
なので、免許返納=身分証がなくなると思いがちですが、そうではありません。
運転免許証を返納した際には運転経歴証明書の交付を申請できる
運転免許証を返納した人は運転免許証によく似た運転敬礼証明書の交付を申請する事が出来ます。
これは運転免許証と同様に公的な本人確認書類(身分証明書)として利用できるので、
免許返納の際には忘れず申請を行って下さい。
ただし、免許返納から5年以上経過している人や、交通違反などにより免許証取り消しになった人、
免許を執行させた方h運転経歴書の交付を受ける事が出来ないので、注意して下さい。
申請場所や受付時間、必要書類、手数料等については
最寄りの警察や運転免許センター等にお問い合わせ下さい。
免許返納に年齢制限は有る?
免許証の自主返納に年齢制限は有りません。なので、高齢者でなくても返納できますし、
高齢者であっても返納したくなければしなくても良いわけです。
※最近問題になっているのはこの辺です。地域ごとの対応は有るようですが、全体的な決まりはまだありません。
免許返納特典
都道府県によっては免許返納者を対象に特典を設けているようです。
東京都の免許返納者特典
・引っ越しの通常料金が10%オフ
・デパートやスーパーで買った商品の無料もしくは格安配送
・タクシーの乗車料金の10%オフ
他にも色々と用意されています。詳しくはこちら
大阪府の免許返納者特典
大阪を8つの地域に分けて、地域で特典内容が違うようです。
大阪市内で言えば商品購入時に5~10%の割引をかける所が多い様です。
詳しくはこちら
福岡県の免許返納者特典
事業者による特典と、市町村による特典が有ります。
事業者による特典は、乗車料金の割引をうたっており、
市町村による特典は、タクシー等の無料乗車券の進呈等が有るようです。
※全ての市町村が行っているわけではありません。
詳しくはこちら
沖縄県の免許返納者特典
・バス乗車料金の50%オフ
・タクシー乗車料金の10%オフ
・モノレール乗車料金の50%オフ
等、交通機関利用の特典が多いです。
また、一部宿泊施設内のお風呂の利用料金の割引等の特典も有ります。
詳しくはこちら
その他都道府県につきましては、高齢者運転支援サイトにて紹介されていますので、
そちらをご覧ください。
高齢運転者支援サイト:http://www.zensiren.or.jp/kourei/return/relist.html
免許返納手続きの仕方
手続場所
警察署や各運転免許センターで手続きを行います。
受付時間は場所によって異なるため、事前に確認して置くことが望ましいです。
免許返納手続きについて
免許返納は、本人または代理人にて行う事が可能です。
本人で免許返納を行う場合
運転免許証と運転免許取消申請書を用意すれば手続きが可能です。
代理人が免許返納を行う場合
上記の免許返納を行う人の運転免許証と運転免許取消申請書以外に、
委任状、確認書、代理人の身分証明書の3つの書類が必要となります。
特に委任状と確認書については決まったフォームが有るので、
事前に警察署や運転免許センターに問い合わせを行って下さい。
運転経歴証明書の交付について
運転経歴証明書の申請手続きは免許返納と同日に行う事が可能ですが、
交付場所が運転免許センターになるので、運転経歴証明書の交付も同日で行うと考えた場合、
免許返納手続きも運転免許センターで行う方が良いでしょう。
必要なものは、運転経歴証明書交付申請書と申請用写真に手数料の1100円となります。
申請用の写真は、
・縦3㎝×横2.4㎝のフチなし写真で有る事
・無帽、正面、上三分身、無背景で6カ月以に撮影した写真である事
が必須なので、気を付けて下さい。
また、免許返納と運転経歴証明書の交付が別の日になる場合は
上記の運転経歴証明書交付申請書と申請用写真に手数料の1100円以外に
住所、氏名、生年月日が確認できる書類(マイナンバーカード保険証、パスポート等)が必要となるので、
免許返納と運転経歴証明書の交付を別の日に行う場合には注意しましょう。
免許返納が終わったら...
次は愛車の処分を考えなければなりません。
状態にもよりますが、廃車にするか、下取りにだすか、誰かに譲るかになるかと思います。
恐らく廃車にする人が多いと思いますが、場合によっては見た目がひどい車でも売れる場合があります。
最近下取り系のサービスがかなり充実してきているので、廃車処理を含めてそちらに一任するのが楽ではないでしょうか?
中古車や事故車の買い取り等を行う会社はいくつかありますが、
私のお勧めは以下の3社です。
この3社共に自社で海外に輸出する窓口を持っているので、通常の配車買取よりも高く買い取ってくれます。
車は道具と言えど、同時に思い出の詰まった記念品でもあります。
想いでの詰まった車とお別れするのは寂しい事ではありますが、
どうせお別れするなら潰されて鉄の塊になるのではなく、
他で役に立つ道に送り出してあげるのも1つの方法ではないでしょうか?